巨星墜つ/大滝詠一
大晦日に悲しいニュースだ。
朝日新聞Digital 12月31日歌手で音楽プロデューサーの大滝詠一さん(65)が30日午後5時半ごろ、東京都瑞穂町の自宅で倒れ、搬送先の病院で死亡したことが31日、警視庁などへの取材で分かった。
福生署などによると、大滝さんは当時家族と一緒で、家族は「リンゴを食べていてのどに詰まらせた」と話しているという。119番通報で救急搬送する際には既に心肺停止状態だった。
中学の時に出会った「雨のウェンズデイ」。僕が今まで聴いたすべての音楽の中で、ずっと頂点に位置している曲だ。ドライブ用のマイベスト・カセットを作る時には欠かすことのできないナンバーだった。もちろん今もipodとiPhoneの「お気に入り」に入っている。
会ったこともないし、話したこともない。だけど、誠実な人であることは確信できる。日本のポップスは大滝詠一であり、大滝詠一は日本のポップスだ。日本のポップスが醸し出す、いい意味での「慎ましい雰囲気」は、彼が拓き、創ってくれたものだ。
享年65歳。もっともっと、本物の音楽を聴かせてほしかったな。正式に発表された死因は「解離性動脈瘤」だった。激烈な痛みを伴う突然死だったと思われる。安らかにお眠り下さい。
それにしても、「リンゴを食べていてのどにつまらせて亡くなった」というのはどこから出てきた話なのだろうか。彼の遺言だったのだろうか?それとも、本当にリンゴを食べているときに、天に召されたのだろうか。
最後までポップな生き様を貫いて、巨星は墜ちた。合掌。