首里に住まう男

沖縄の古都、首里に移り住んだ関西人の表の顔

スガシカオ「THE LAST」

父親との関係は難しい。

スガシカオも父にはアンビバレンスを感じていた。それは僕が彼の熱狂的ファンだった頃の曲からもはっきり読み取れた。日曜日の午後、夏祭り、木曜日見舞いに行く。。。

 

世の中と折り合うのは難しい。

スガシカオも器用なようでそうでもないらしい。僕が彼の新譜を気にならなくなって十数年経つが、商業音楽家としては浮沈がかなり大きかったのだと最近知った。

 

そんなこんなで大仰なタイトルのついた最新アルバムに手が伸びた。全く期待せずに聴いてみた。

 

何だか懐かしい。ふるえる手という一曲目がいい。

お父さんはアル中だったのか。スガシカオという一本のテープ、ヒットチャートをかけぬけろとこの曲でメビウスの輪のようにつながった。こんな赤裸々な歌詞、どん底を見た男でないと書けない。

 

この曲で僕の中のスガシカオとは和解。そして完結。

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