首里に住まう男

沖縄の古都、首里に移り住んだ関西人の表の顔

『最後の晩餐』

『最後の晩餐』(原題:A Wedding Invitation)を観る。

中国もいい映画を作るらしい。そんな世の噂を聞いて臨んだ初の中国映画。

結果はクソだった。完全に時間の無駄。間違いなくこの上半期のワースト。こんな映画で泣く人がいるのかね?

「本作の最大の特徴は中国映画のポップで勢いのあるラブストーリー要素と、韓国映画の壮大にして普遍的なメロドラマ部分が見事に融合したということ。」公式サイトにはそう書かれてある。

知らなかった。この映画のベースは韓流だったのだ。確かにこの融合は見事だった。中韓の融合がどれほど悲惨になるのか、よく理解することができた。

とにかく軽い。皮相的。ストーリーに深さがないし、人物や背景の設定が俗物過ぎて萎える。イマどきの中国人女性はこういう世界に憧れているのだろうか。もしその世界観を正確に反映しているのであれば、それはそれで歴史的に貴重な作品といえるだろう。

邦題は明らかに誤解を招く。原題(英題?)のニュアンスのほうがまだ納得がいく。日本のプロモーターはいったい何を考えてるのだか。日本語公式サイトのお花畑状態は、この作品の出来に輪をかけて酷い。はあ。韓流好きの方々って、こういう雰囲気を心地よいと感じて生きていらっしゃるのだろうか。

救いは、北京の街が素敵に映っていたこと。柳が揺れる川沿いの道。あんな風景はもう失われたのだと思っていた。