首里に住まう男

沖縄の古都、首里に移り住んだ関西人の表の顔

ショールーミング

amazonに注文していたゴルフシューズが届いた。

これだけの頻度でラウンドしていると、さすがにシューズはすぐにダメになる。まだ1年と少しなのだが、つま先部分に亀裂が入ってしまった。防水機能は全く働かず、すこし芝がぬかるんだ日に回ると足の指がフニャフニャにふやけてしまう。スパイクの爪もほとんどなくなってしまったし、買い替えることに決めた。

購入したのはadidas adifit 180 Boaという最新モデル。靴ひもの代わりにBOAというワイアシステムで締めるタイプだ。実はむかし一緒にラウンドした方のFootJoyを見て一目ぼれ。いつかはあのクルクル回してワイヤを締める靴がほしいなぁ、と思っていた。あのクルクル付きのをアディダスが出したらしい。実物を近くにある某ゴルフ量販店で発見、心奪われた。

家に帰ってきて、ネットで情報収集。adifitには180と高級版の360があることを知る。この違いなら僕にとっては180で十分。値段を調べると最安値はamazonの11,490円。色は4色。やっぱり黒かな。よし、完全に目星をつけた。

問題はサイズだ。スポーツシューズはアディダスしか履かないが、それでもモデルによって27センチか26.5センチかでいつも迷う。今回は初のクルクルなので試着は絶対必要だろう。翌日、ふたたび某量販店へ。ゴルフに行くときにいつも着ける靴下を履いていく。シューズコーナーには180も360も置いてあった。うん、やはり180で十分だな。27センチの箱を手に取り、試着用の椅子に座って試してみる。靴の色は白だったが全く関係なし。おお、27センチでぴったり。はじめてのクルクルの履き心地に感激。丁寧に包みなおし、箱をもとの棚に戻した。

付いていた値札は14,500円。いま使用中の靴を持参すると10%分を値引きするというサービスがあるらしいが、残念。今回はアマゾンさんにお願いすることにします。帰宅後即座に注文。アマゾンは沖縄でも送料無料。3日後に問題なく到着した。今週末のデビュー戦が待ち遠しい。
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それにしても今回の僕の行動、典型的なショールーミングとなった。ショールーミングとは、商品の購入を検討する際、リアル店舗に赴いて現物を確認し、その店舗では当該商品は買わず、オンラインショップで購入するという消費者の振る舞いだ。

店舗の中でスマートフォンを駆使し、注文まで済ませてしまうというツワモノもいるらしい。僕もiPhoneユーザーではあるが、さすがにそこまではしない。もっとも、平日午前中のゴルフ量販店なんて客は皆無、店員の目がひげ面の男に常に注がれていたというのもある。
小売業界においてはそれはもう深刻な問題らしく、ネットには解説やら対策やらたくさん転がっている。アンケート調査もいろいろ引っ掛かり、興味深い。

Reasons why consumers engage in showrooming;

  • 72%: price was better online
  • 45%: planned to buy online but wanted to see items before ordering
  • 24%: item was out of stock
  • 18%: to avoid carrying item home
  • 17%: wasn't convenient to buy at the time
  • 05%: other reasons
    (source: Statita)

2番目の「ネットで買うことを決めていたが、注文前に現物を見たかったから」というのは、今回のような試着のケースを指すのだろう。1年前サングラスを買った時もこのパターンで購入した。極めて合理的だ。

そして、ネット購入はもちろん安い、と。今回は約2割アマゾンの方が安かった。ある調査では、20%オンライストアの方が安かった場合は8割強の人がネットで買うらしい。さらにその調査では、もし5%しか安くなかったとしても、6割強がその場では買わず、わざわざネットで買うとしている。以前と比べ、通信販売につきものだった振込料金や配送料金というコストが無視できるというのも大きい。

現物を置いている店が少なく、クルマで買い物に行くことが多く、注文から到着まで時間のかかる沖縄であってもこの状況だ。これが高級品やレアものに直接触れる機会が多く、手荷物を持って電車に乗るのが億劫で、早ければ即日到着もありうる東京や大阪だったら。