首里に住まう男

沖縄の古都、首里に移り住んだ関西人の表の顔

京大・沖縄大文字会

京大の地域同窓会「沖縄大文字会」に出席。

一線を退かれた大先輩方が大勢いらした。まあ同窓会というのはそういうものでしょう。定年後のお楽しみ。若い人は来ない。僕自身、京大の公式同窓会なるものに出席するのは今回が初めてだ。東京に住んでいるときも案内は来ていたが、若いころは会費もバカにならないし、実際忙しかったし。

出席者のうち、文系は4分の1しかいない。経済学部は僕だけ(笑)。目立つのは医学部。次に法学部。国費留学制度があった世代はまず医学部、法学部に進学することが多かったのだとか。専門職、特に医師、弁護士を養成するシステムが県内になかったためだ。

参加した理、工、農の各学部出身者は、約半分が琉球大学の教員。法文学部も含めて、琉大の元学長、名誉教授がずらりご臨席(笑)。興味深いのは、現役の教授、准教授には沖縄県出身者が一人もいなかったこと。つまり他県出身者が京大で学び、琉球大学にポジションを得て移住してきているのだ。採用に透明性、客観性を求められる時代、ガチンコ勝負ではこの傾向は避け難いのだろうか。

出席者名簿を眺めていると、公務員の比率が高いことに気づく。県庁、内閣府沖縄総合事務局琉球大学沖縄科学技術大学院大学の職員、国立もしくは公立病院の勤務医。この広義の公務員で数えれば実に8割近く。民間は医師を含めても2割程度。これは驚くべき比率だ。うむ、確かに沖縄の民間企業では京大出身者は生きづらい。

立食パーティ、どこに下宿してました?どこのラーメンが好きでした?という話題は定番で、まあ相変わらずお気楽で愉快だ。そのような和やかな雰囲気のなか、何人かの方とじっくりとお話しすることができた。違う分野であっても刺激を受ける。ほとんど失われかけていた当地の人間に対する尊敬と好奇心、これがちょっとだけ目覚める。

(非公開)

一次会だけで失礼して帰ってきた。差し飲みがいいな。また日を改めて。