水平的レビュー
年が明けて、金融庁検査局は四国の地方銀行に検査予告を行った。
百十四、香川、阿波、徳島、伊予の5銀行。同一県内、隣接県間で激しく競争している銀行を同時に検査することになるという。
昨年9月に金融庁検査局が公表した「金融モニタリング基本方針」で目を引いたのが「水平的レビュー」という部分だった。
従来は、問題銀行に検査に入る場合、相対的に経営が順調な銀行を事前に検査して地域の経済環境、競争状況を把握しておくことが多かった。地域の経済環境、与信先の経営状況等の情報を当局側が十分に蓄積し、逃げ道をふさいでから一気に叩くというイメージである。
同一地域の銀行に、同時に検査に入る。複数の銀行の主任検査官、あるいは同一分野を担当する検査官が情報交換するのだろうか。それであれば画期的だ。生きた状態で横串を通すことになる。これまでにない深い切り込みがされることだろう。
沖縄であれば、琉球・沖縄プラス海邦の3行に同時検査が入るだろう。
さてさて、どの銀行がどんな評価を下されることになるのかな。
まったくもって楽しみだ。