首里に住まう男

沖縄の古都、首里に移り住んだ関西人の表の顔

新幹線で

新幹線で東京へ。

母親とランチを食べた後、御堂筋線に乗った。母は、神戸は岡本に住む妹のところへ。阪急に乗り換えるべく、梅田で降りていった。後ろ姿を見送った。

僕は新大阪へ。新幹線で東京に向かう。もう乗ることもないだろうと思っていた東海道新幹線。もう数年は乗った記憶もない。

平日の午後早い時間だから、新大阪駅は余裕のある雰囲気。エスカレーターの前にあった小さな郵便局、いつの間にか廃止されていた。なんだかさみしい。

自動券売機で切符を買う。予約状況を見ると全く空席だらけ。あと数分で発車する新大阪始発ののぞみに自由席で乗ることにした。

自由席は1~3号車だけとある。いつの間にかずいぶん減ってしまったのだな。一瞬座れるか不安になったが、余裕は十分。窓際の席は全て埋まっていたが、3人掛けの席、一人飛ばした廊下側に座ることができた。列車はすぐに発車した。

こんなに新幹線って快適だったかな。少し座席を倒してiPadを触りながら思った。前席との間は広く、足も十分伸ばせる。京都駅で「あまり人が乗ってこないな」と安心したら、いつの間にか眠っていた。

新横浜でずいぶん人が降り、品川でも奥の席の人が乗り換えていった。東京駅のホームは人がまばら。乗ってきたのぞみは回送となるようで、すぐに折り返しの準備に入った。

早い時間だったけれど、少し疲れを感じたのでそのまま宿へ。宿へ向かう道すがら、まだつぼみばかりの桜の木、幹の部分にひとつだけ見事な花を咲かせていた。