首里に住まう男

沖縄の古都、首里に移り住んだ関西人の表の顔

壊れたヨーロッパ

「失敗の本質」を読むと、そのまま二の轍を踏んでいると感じるところはある。日本人ではある、しかしむしろドイツ人、あの時代のあのドイツ人に近いような。





(非公開)





「まさか、あなたは」かれが私に言った、「戦争の話をするために、わたしのところへきたのではないでしょうね」
「あなたに戦争の話はしません」私は答えた。
「ありがたい」ムンテが言った。そしてだしぬけに、ドイツ人は恐ろしく冷酷なことをするというが事実か、と私にたずねた。
彼らの冷酷さは恐怖の裏返しなのです」私は答えた、「彼らは恐怖という病にかかっています、病んだ民族です、”クランケス・フォルク”」

クルツィオ・マラパルテ「壊れたヨーロッパ」*1

*1:Curzio Malaparte: KAPUTT, First published in 1944 by Casella, Napoli (古賀弘人訳、1990年、晶文社