首里に住まう男

沖縄の古都、首里に移り住んだ関西人の表の顔

阪神タイガース/宜野座

いい天気。宜野座まで阪神のキャンプを見に行く。

沖縄に住み始めてから、阪神のキャンプを毎年観に行っている。最初の年は何もわからず週末に訪れ、駐車する難儀さにほとほと参った。それ以来、ずっと平日。停めるコツも覚えた。

もう阪神の選手の名前はほとんど知らない。野球を見るのは基本的に年に1日、このキャンプの日だけ。とはいえ去年、巨人とのプレーオフを1試合テレビで見たな。巨人に強い阪神を見るのは大好きですわ。

去年は韓国のチームとの練習試合を見た。今年は楽天が相手だった。

スタンドにはそこそこのギャラリー。楽天ファンもいて、去年よりは明らかに人が多いな。それでも観客席は半分も埋まっていない。例年通りバックネットの真裏、ホームベースが良く見える3段目の席に陣取った。

迫力は満点。野手が互いにかけあう声やベンチから指示が生々しい。ピッチャーの投球が風を切る音さえ聞こえる。ヒットになったときの木製バットの快音は感動的ですらある。

鳴り物の応援が嫌いなんですわ。野球は静かに楽しみたい。今日、鳴り物の応援は外野の芝生席にほんの少し。トランペットは2本だけ、なかなか哀愁がある。これはこれで面白い。

メッセンジャーブルペンでTシャツ姿。去年のような能見-メッセンジャー-呉の超豪華リレーを期待していたのだけれど。岩本-金田-二神-石崎が登板した。申し訳ないけれど、誰も知らなかった。

試合は9回から登板した石崎が打たれ、1対1の同点で幕切れ。この若い投手、マウンドでの緊張が見て取れた。先頭打者に四球、次の打者には初球をはじき返される。1塁へのけん制ではボークまで取られる始末。

練習試合とはいえ、彼にとっては実力をアピールする数少ないチャンスだったはずだ。なのにその貴重なチャンスをものにすることはできなかった。

これも何かの縁だ。石崎という投手、今年は応援してやろうじゃないか。