秘伝・関西風蒲焼
暦は文月。
このところ妙に酷暑の様相を呈してきている当地。台風も近づいているとか。これでは土用の丑まで身体が持ちませんわ。
で、スーパーで鰻の蒲焼を一尾購入。売れ残りで200円引き。ええ、これで十分満足。ここから極上のうな丼にしてみせるのが腕。
本当に極上の蒲焼になるんですよ、これが。しかも表面がクリスピーな関西風。鰻だけは、蒲焼だけは、圧倒的に関西風を愛する僕。
- やかんにたっぷりお湯を沸かす。
- パックから鰻を取り出す。レンジにはかけない。そのまま。
- お湯が沸騰したら鰻を湯通し。表面に付着している蒲焼のタレを洗い流す。
- キッチンペーパーで鰻の表面の水分を丁寧に吸い取っておく。
- フライパンを熱し、油を敷く。ちょっとだけごま油を加えるのがポイント。
- 鰻を焼く。焼くというより、揚げる感じ。
- できあがり。
これだけ。これで実に見目麗しい蒲焼が出来上がる。しかも、あの表面カリカリ・クリスプな、わが愛しの関西風食感になってるんだな、これが。
こんなの自分で思いつくはずがない。もちろん出所は「ためしてガッテン」ですわ。東京に住んでいた頃だから、もう何年前になるだろうか。
- 調理済みのかば焼きは、ただでさえ水分が不足しがちな状態です。それを電子レンジにかけると、水と熱でトロトロになるはずのコラーゲンが、脱水の影響で硬くなってしまいます。特に、水分量の少ない皮は、ゴムのように硬くなりやすいのです。
- そこで、調理科学の達人が徹底研究。調べていくうちに、調理済みのかば焼きの難点は、タレが焦げつくことだとわかりました。そこで、熱湯をかけてタレを落としてみると、熱湯の効果で水と熱が加わり、コラーゲンが一気にトロトロになりました。
- 「サクッ・フワッ」の食感を生み出す関西風は、2つの異なる食感を同時に生み出す必要から困難を極めましたが、意外な方法で実現できることがわかりました。
- その技とは、まず湯洗いし、水気をふき取ってから、なんと少なめの油で揚げることでした。
ためしてガッテン(2007年7月25日放送)
偶然見かけたのだが、目が釘付けになった。確かに理にかなっている。山瀬まみの語調と表情にも本気モードが感じられる。「ホンマかいな」と思い、その通りやってみたら腰が抜けた。ホンマに美味かった。
それ以来ずっとこれ。鰻の蒲焼は関西風。