首里に住まう男

沖縄の古都、首里に移り住んだ関西人の表の顔

税理士さんのアドバイス

今日はお墓参りをして、神戸の妹宅へ。

昨年10月に訪ねた時はお店のことについてちょっとテンパってたみたいだったので、今回はそれについて僕なりに考えたことを携えて訪問。

けれど、そんな話をするまでもなく、妹の気持ちはすっかり落ち着いている様子。前回とは打って変わった柔らかい表情で、旦那やスタッフさんに対する感謝の言葉がするすると出てくる。あまりの変化にびっくりした。どうしたんや、何があったんや、という感じ。

聞いてみると、どうもお店を見て下さっている女性の税理士さん、親身に妹の悩みを聞いてくれていて、折につけとてもいいアドバイスを下さっているようなのだ。

  • いろいろな経営者をみているが、旦那さんはこれからもっと伸びるタイプ。忙しすぎていろいろ不満もあるだろうけど、大切に支えてあげるべき。
  • どの店も苦労しているのは優秀なスタッフの確保。なんだかんだで募集広告費など200万はかけている。それでも短期で辞めていき、いつまでたっても本業に集中できない経営者は多い。しっかりすぎるスタッフというのはむしろ喜ばしい悩み。


うーん、すごい。すごいよこの税理士さん。これですっかり妹は落ち着いたのだ。「子供らを公文に通わせよかな」「クルマ久しぶりに運転しよ思うんやけど、練習せなあかんかな」などと前向きな言葉がポンポン飛び出す。改めてこの税理士さんはプロだと感じる。会社の問題点を解きほぐし、おまけに家庭までいい方向に導いてくださった。

税理士がこんなにいい仕事してるんだから、むしろ銀行マンはもっとがんばってもいいんじゃないか。今の銀行員、親身になって経営者の悩みを聞き、それに対して適切なアドバイスを与えているのかな?。自分のノルマ達成のことばかり考えて、人の話を聞くのもそこそこに、押し売り営業してはいないかな?

銀行員を志した人なら、一度は「お客さんのために何かしてあげたい」という夢を抱いていたはずだ。押し売り営業をする新入行員も、本当はじっくり腰を据えて話を聞き、解決策を親身に考えたいに違いない。しかし支店長が分秒単位で業務コストを計ってるからそれができない。実は支店長だって本当はそんな仕事を自分の部下たちにさせたいに違いない。しかし本部がノルマ未達成を毎日叱責してくるからやむをえない。もしかしたらいまの銀行はそんな悪循環に陥っているんじゃないか、そんな気がした。

…まあ今回は逆に僕がいろいろ考えるきっかけをもらった訳で。その後、妹から一通り甥っ子たちのおもろい話を聞かせてもらい、僕は彼らに買ってきたお揃いのブルゾンを渡して、時間通りに神戸空港に向かったのである。おわり。