首里に住まう男

沖縄の古都、首里に移り住んだ関西人の表の顔

にっぽん百名山「大峰山」

今朝、NHK-BSで大峰山の番組をやっていた。「にっぽん百名山」というシリーズもの。

不惑を前にして山に目覚め、結構な頻度で登っていた。滑落して大きな迷惑をかけたこともあり、沖縄に移るのを前に山男を卒業した。

今日の番組が辿っていたのは大峯奥駈道を吉野から熊野に向かう逆峯。僕はその反対のコース(順峯)。行者還トンネル西口から八経ヶ岳に登って弥山小屋泊。翌日は大峯奥駈道を辿って山上ヶ岳の大峰山寺へ。宿坊に泊まって洞川温泉へ下る2泊3日の経路だった。

大峰山は最も印象に残っている山だ。日常とは対極の時間が流れていた。女人禁制という分かりやすい記号もあったが、必ずしもその要素だけではない気がする。戸閉式が行われた区切りの日、多くの人が集っていたにもかかわらず、山頂一帯は静謐な空気で満たされていた。不思議な空間だった。

記憶の詳細を記すのは止めておくことにする。「もう一度登りたいか?」と問われれば、「うーん、どうかなぁ…」と答えるだろう。「ぜひ行ってみたいんだけど。」と聞かれれば、「うーん、そうだねぇ…」とつぶやくような気がする。