首里に住まう男

沖縄の古都、首里に移り住んだ関西人の表の顔

TOKYO 2020

週明けの日経平均、終値は前週末比344円(2.48%)高の1万4205円。オリンピック競技には全く興味がないが、今回のは景気にはプラスに寄与すること間違いないので。東京、おめでとう!!

ブエノスアイレスでのIOC総会、1時間にわたる最終プレゼンを通しで見てみた。これはなかなか興味深かった。ちまたでは、滝川クリステルと安倍首相のが評価されているようだ。僕は違う2人のをMVPに推す。高円宮妃殿下と猪瀬都知事だ。

トップバッター高円宮妃殿下、冒頭のテロップが効いた。Her Imperial Highness Princess TAKAMADOですよ。ハー・インペリアル・ハイネス・プリンセス・タカマド。国際会議ではこの手の箔が重要。よくぞ地球の裏側までお出向きくださいました。妃殿下、かっこよすぎです。英語、切れがあってめちゃきれいな発音ですね。


この箔は国際舞台では強烈に効く。だからこそ、今回もそうだが、皇室の政治的利用については牽制をかけるべきとの議論が起こる。で、プレゼンテーションは、東京への投票を呼び掛ける内容は含まれていなかった。震災支援へのお礼とスポーツの一般的な素晴らしさを語るものだった。もちろん妃殿下のご意向もあっただろうが、今回のプレゼンへお招きし、注意深く政治的“利用”の要素を表面的に取り除いた事務局のファインプレーだったと思う。

猪瀬都知事、石原前知事にお礼をいいました?こんなかっこいいプレゼンができたのは石原さんのおかげですよ。なんといってもこれまで積み上げられた大会開催基金。10の競技施設の建設費用について、45億ドル分が“ready right now to payだ!”と言いきれた。これから調達します、ではなくて、もうすでにある。キャッシュとしてある。リオやソチのもたつき様に呆れきっていたIOCの貴族各位にはこれは効く。あと、既存の交通インフラ。ゆりかもめりんかい線がすでに(ほぼ)完成されているというのはでかい。財政危機にあるスペインや先進国とは言い切れないトルコと比較して、これが一番訴求力があったはず。

箔とカネ。なんだか元も子もない感じがするが、交渉事にはこの2つがともかく重要。今回のプレゼン、イメージや理念に加えてこの“箔とカネ”がよいバランスで含まれていたように思う。うん、面白かった。ぐっジョブでした。