首里に住まう男

沖縄の古都、首里に移り住んだ関西人の表の顔

ランチ/ザ・ナハテラス

正月だから贅沢も良いだろうとザ・ナハテラスへ。

ここのフレンチレストランはビュッフェが美味しいと評判。正月5日まではニューイヤー・ビュッフェと銘打ち、いつもよりも少し豪勢な食材も並ぶと聞き、クルマで出かけることにした。

開店前から入口は「ガルルぅ」と食べる気満々の人であふれている。聞くに、元旦と2日は年末の早い時期から予約で満席だったそうだ。

お目当ては、その少し豪勢という食材。陸の王者・ローストビーフと海の王者・オマール海老。これらがレストランの一角に特別に設けられたカービングコーナーで供される。幸運にもこのカービングコーナーのすぐ隣の席が宛がわれた。よっしゃー、食・べ・る・でぇー。

ローストビーフはその場で切り分けられる。肉塊がかなり小ぶり。だからなのか、火が通り過ぎていてパサパサ。もっと、こう、肉汁が滴る感じのが好きなのでちょっと残念だったかな。

一方のオマール。30センチほどの身の頭を取り、縦に半身にしたもの。これを目の前で鉄板焼きにしてくれる。いやあ、これは美味い、うまい。タルタルソースかポン酢ソースを勧められるが、焼きたてを薄い塩味だけで食べるのがいいね。あー、白ワインが欲しくなるわあ。繊細なシャルドネがいい。プイイ・フュイッセとか。ピュリニー・モンラッシェなら最高や。

などと愚かな夢を見ながら、食べては海老を取りに行き、取りに行っては海老を食べ。これこそビュッフェの醍醐味。厚かましい、恥ずかしい、という感情は押し殺して、ひたすら海老に向き合う時間が続く。

カービングコーナーでは、パスタも供されていた。パルメジャーノ・レッジャーノの塊をドンと据え、真ん中を大きなスプーンでガリガリとこそぎ取って和えるスタイル。あー、これ好きなんだよねー。つい誘惑に負けて注文。「もうあと少し、ガリガリと削って」と思わずリクエスト。足りなければお代わりすればいいのだけど、ついいつものクセで。

そしてそろそろデザートへ。薄く小さな皿に盛られたクレーム・ブリュレ。クリーム自体も濃厚で、カラメルもしっかり焦がされている本格派。すみません、これはちょっとお代わりさせてもらいます。

あとは洋梨のコンポート、それから杏仁豆腐。どちらも市販のものとは違う、ひと手間かかった感が半端ない逸品。コーヒーも濃く熱く。ポットでたっぷりと供される。あー、おいしい。これは極楽やわ。

11時30分に入って、あっという間に13時。美味しいものを思う存分食べれて、しかも高いレベルのサービス。しかも一人たったの3千円。新年の特別企画とはいえ、ホテルにしてみれば原価割れじゃないか?安すぎる。なるほど、これは流行るはずだ。