首里に住まう男

沖縄の古都、首里に移り住んだ関西人の表の顔

阪神タイガース/宜野座

阪神タイガースのキャンプを見物。

ここのところ、アルバイトのお仕事でパソコンに向かいっぱなし。なんだか今日は天気もいいし、たまには気分転換も必要かな、と。

そういえば、プロ野球のキャンプは2月で打ちあげ。ヒマだし、久しぶりに行ってみるかと思い立った。

いまや全12球団中10チームが県内でキャンプを張る。首里に近いところでいえば、浦添でスワローズ、宜野湾ベイスターズ。これなら30分ほどで見に行ける。北谷のドラゴンズ、コザのカープも1時間かからない距離だ。けれど、見に行く気が全く起こらないのは不思議だ。那覇市内でもとある在京球団が拠点としていると聞く。近くを通ると腐臭がするらしいが詳細は不明。

ともかく、野球は阪神タイガース。これは関西人のDNAに埋め込まれている宿命だから仕方がない。はるか宜野座まで50キロ・90分。空いている国道330号線をのんびりドライブした。
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駐車スペースもあっさりと確保できた。さすがに2月の平日、火曜日にわざわざ見に来る人は少ないのだろう。

今日は午後から練習試合が組まれていた。相手は韓国のLGというプロ球団。強いのか弱いのか全く分からない。

球場はとても立派で、外野の芝生も実に美しい。ナイター完備、内野にはスタンド席まで設けられている。銀色に輝く室内練習ドームが隣接する。いったいどこからこんなカネが出たのだろうか、という素朴な疑問はいったん傍に置くことにする。

スタンドは6割ほど埋まっている。阪神側は本土からやってきたコアなファンがほとんどだ。LGのユニフォームを着た韓国人もかなり目立つ。両チームとも応援団は太鼓やトランペット持参。気合い入ってます。

報道陣もわんさか。CS放送が中継するらしく、実況席のテントやテレビカメラが何台も設置されている。さすがは我らがタイガース、めっちゃ人気あります。

僕はといえば、野球というものに完全に興味を失って久しい。宜野座のキャンプを見るのは5年ぶり。移住してきた年に、「話のネタに一度ぐらいはのぞいてみるか」と出向いて以来だ。異常に混んでいて、辟易した記憶しかない。

しかも阪神の公式戦はここ2、3年一度も見ていない。実際、若い選手の名前は全くわからない。

知ってる選手がいるかな? そう思いながら、3塁側ブルペンに近づいてみた。登板予定投手が肩慣らし中。金網がなければ手が届くぐらい近い。

おお、能見だ。さすがに知ってるで。お次はメッセンジャー。もちろん存じてます。エース級2人のリレーが見れるとはちょっとラッキーだったな。しかもこれを無料で観戦できるんだから。

席はバックネット裏の最前列をあっさり陣取れた。すぐ間近でエースの快速球がうなりを上げる。フルスイングした木製バットが快音を残す。問答無用のすごい迫力。さすが一線級のプロは違う。

澄んだ青空の下、これは至高の草野球観戦だわ。ここで飲むビールはさぞや旨かろうて。

ひさびさに「無職生活も悪くない」と思った一日。