沖縄三越・閉店へ
今日の沖縄タイムスの一面記事*1。沖縄三越が姿を消してしまう。
創業57年の老舗百貨店、沖縄三越が経営不振を理由に9月末をもって閉店する方向で準備を進めていることが13日、分かった。
沖縄三越は2004年にも多額の借入金を抱えて経営悪化に陥り、主要債権者の沖縄銀行を中心に金融機関主導で会社分割による事業再生を進めてきた。
なるほど。沖縄の銀行がイニシアチブをとって「事業再生」を進めてきたのか。で、案の定「再生失敗」したと。こういう理解でよろしいでしょうか。
金融機関から役員を受け入れたほか、新たに出資を受けた三越(東京)からも経営幹部を迎えて経営体制やブランド力の強化に努めた。
銀行は役員まで出していたのだな。経営に深く関与して、それでいてあえなく失敗、と。
この銀行、「コンサルティング機能強化」なるものを大々的に打ち出しているが、こんな重要な案件をポシャらせておいて、何が地元への貢献なのかねぇ。ちゃんちゃらおかしいわ。まあ、沖縄の銀行員が「ブランド力の強化」に向けての知恵なんて出せるはずもなかろうが。
マイキッチンや空港店の好調な売り上げに支えられて立て直しを進めたが、消費低迷などが響き、再び経営は悪化。さらなる経費の圧縮に取り組んだものの、減収に歯止めがかからなかった。
沖縄の消費は足もとで伸びているのだ。沖縄三越の事業再生が始まった2004年以降、全国の消費動向と沖縄のそれは明らかに違う動きを見せている。沖縄県の公表した長期の家計調査*2を見てみてほしい。全国とは異なり、沖縄県および那覇市の1世帯当たり家計消費額は伸びている。沖縄における世帯数の増加を勘案すれば、全国との乖離はより顕著だ。
そう。全国はともかく、沖縄県・那覇市の消費は伸びているのだ。ろくに調べもせずに、「消費低迷が響いた」なんて嘘の言い訳をしてはいけない。
あなた達は、県民の消費は伸びているのに、沖縄三越の再生に失敗したのだ。