首里に住まう男

沖縄の古都、首里に移り住んだ関西人の表の顔

那覇・南風原クリーンセンター

粗大ゴミを本格的に処分した。

4月に書斎用の椅子を購入したのに伴い、それまでの椅子が不要に。あと、東京で使っていたPCまわりの備品を大幅に刷新。フラットベッドタイプのスキャナーやら、インクジェットのプリンターやらを処分しなければならなくなっていた。机の周りはピカピカだが、書斎はもうゴミの山。

これまでの椅子は、もう20年以上前の年代もの。長銀総合研究所の役員会議室で使っていたものをオフィス引っ越しの際に譲り受けた。名声高き天童木工製で座り心地も上々、長年満足して使っていた。ここにきて沖縄の潮風の影響か、金属部分に激しい錆が。座面と肘掛け部分の革張りが破れるなど、経年劣化も目立ってきた。実際、長時間集中して座るのであれば、高気温で湿度の高い沖縄では、本革よりもメッシュタイプの椅子のほうがいいと思う。

さてこの椅子の処分、粗大ゴミ回収を依頼すると那覇市では300円徴収される。いったん電話予約をしたのだが、その際「首里だったらクリーンセンターへの持ち込みも便利ですよ。」とのアドバイスをいただいた。さっそくネットで調べてみる。那覇インターの近く、ふだんお世話になっているゴルフレンジのすぐ先に「那覇・南風原クリーンセンター」という立派な清掃工場があり、一般の市民も可燃ゴミや不燃ゴミ、粗大ゴミなどを自家用車などを使って持ち込むことができるそうだ。処理する料金は従量制で10kgあたり21円。

那覇市民35万人の生活を支える精鋭工場を見たいという好奇心。もちろん失業者には時間はたっぷりある。先週の家電リサイクルの勢いをかい、後部座席に椅子を格納した。さらにプリンター、スキャナー、アンプ、ディスプレイ台など溜まっていた不燃ゴミをありったけトランクに詰め込み、いざクリーンセンターへ。

入口は業務用(ゴミ収集車)と一般用に分かれている。高速道路の料金所のような受付で身分証明書を提示。那覇市民であることを確認される。ミソはここで乗ってきたクルマの重量を計られていること。帰る際に出口で同様に計られて、その差分を廃棄したゴミの量と見立て、料金が徴収される。へー、よくできてるねー。

入口で指示されたとおり、路面に描かれたオレンジの矢印に沿っておそるおそる清掃工場の内部へと侵入する。巨大なスペースにゴミ投入口の冷たい鉄の扉が整然と並んでいる。ヘルメットとマスクを着用した係員さんに一番奥にある粗大ゴミコーナーへと誘導される。係員さんと一緒に椅子を下ろし、所定の場所へと運ぶ。お疲れ様でした、さようなら。名残を惜しむ間もなく、プリンター類をトランクから搬出。係員さんはポンポンと手際よくゴミの山へ放り投げる。あっけなく終了。「写真を撮ってもいいですか」と聞いたところ、「せっかくだから一緒に撮ってあげますよ」と笑顔でシャッターを押してくれた。恐縮です。本当に毎日お疲れさまです。

出口で再計測。差分は40kgだったようだ。84円を支払った。帰り道、何台も何台もゴミ収集車とすれ違った。いやあ、いい経験をさせてもらいました。勉強になりました。