首里に住まう男

沖縄の古都、首里に移り住んだ関西人の表の顔

首里そばに親友Mと

親友Mと昼食。

昨夜クルマのトランクから荷物を出し忘れ。帰りは夕方の便。まだ時間もあるし、手渡しがてらどこかでお昼を食べよう、と。

あまり遠くに行くのもなんだし、近くでそばでも食べようか。まだ首里そばを食べたことがない? じゃあ行ってみるか。今日は月曜日、平日の早い時間だから空いてるかもしれないし。

僕もずいぶん昔、観光客として一度食べたっきり。通りかかることはあるけれど、入店することはなかった。昼どきだけしかやってない。売り切れると閉店。なによりいつも大行列。暑い中、あれに並ぶなんて考えられない。

店に到着。のれんは掛かっている。幸いなことに待つ客は1家族だけ。ずいぶんめかし込んだ男の子。ああそうか、今日は入学式だったんだな。

店内は満員。おそらく1回転目だったのだろう、意外と待たされた。

カウンターの端の席が空いた。沖縄そばを2つ注文。「"煮込み”なるものも食べてみたい」というのでそちらも。

程なくそばが供された。透き通った出汁、白いかまぼこ、青いねぎ。なんとも端正な姿だ。紅しょうがではなく繊細な針しょうがが添えられる。朱と黄で塗られた沖縄の箸「うめーし」が妙に映える。

味に驚きはない、かな。麺は「じーぶ」の方が好みかも。透明な出汁には十分な旨みがある。うん、確かに美味しい。ビジュアル込みでひとつの理想形だな。普段は小食のMもぺろりと平らげた。満足だったと。ごちそうさまでした。

店を出ると、通りまでずらりと行列ができていた。店の小さな駐車場、「わ」ナンバーのクルマで二重の列。

炎天下、行列に並んだのも良い思い出になるだろう。観光客にはお勧めできる店、だな。