ベルギー戦に思う
朝からベルギー戦を鑑賞。絵に描いたような完全アウェイのシチュエーション。今年最後の試合として申し分のない舞台だった。
そして恐れ入った。日本の目指すサッカーがどういうものなのか、まさに具現化してもらったという感じだ。
2点取られても3点取って勝つサッカー。主力選手たちがそれを目指すといい続けてきた。そして今日の試合はまさにその通りとなった。
- 格上の相手。しかも完全アウェイ。前半15分、川島&高徳のチョンボで献上した先制点は重くのしかかる。当然重くのしかかるはずだ。重くのしかかるはずなのに、日本はとにかく落ち着いていた。3点取るサッカーを目指しているから。
- 大きく屈強な相手。しかもプレミア主戦級のタレント。ゴール前での相手のセットプレーは明らかな脅威だ。劣勢を強いられる。後半34分、コーナーキックを頭ひとつ上の高さからアルデルワイレルトに決められてしまう。それでも日本は動じなかった。3点取るサッカーを目指していたから。
2点までは許容範囲。ミスは起きるときには起きる。起きてしまったものは仕方がないと割り切る力が必要だ。ゴール前でのセットプレー。体格のハンデは宿命であり、テクニックだけでは覆せない。やられてしまったらその分点をとればいいと開き直る力が必要だ。
本田や内田、香川や長友らは、本場欧州の最前線で戦いながら、そのことを思い知ったのではないか。そして今日の試合で、この力が日本に備わりつつあることが証明された。ブラジルの大舞台に向けて、ひとつの到達点、足がかりとなったことは間違いない。
ともかく、本田という男にだけは感服した。願わくば、どうか怪我することなく、ブラジルのピッチに立ってくれんことを。