首里に住まう男

沖縄の古都、首里に移り住んだ関西人の表の顔

カヌチャレンジの閉鎖

カヌチャレンジから封書が届いた。

「そろそろレンジ会員の期限更新の頃かな?」と思って封を切る。

中身は「カヌチャ那覇インターゴルフレンジ閉鎖のお知らせ」と題された通知書。なんとこの3月23日で閉鎖するとあるではないか。

謹啓 時下ますますご清祥の段、お喜び申し上げます。


平素は、カヌチャレンジをご利用頂き、誠にありがとうございます。


さて、当ゴルフレンジは開場以来19年間利用者の皆様に支えられてきましたが、諸事情により平成26年3月23日をもって閉鎖することになりました。


これまで当ゴルフレンジをご利用いただきましたお客様、並びにゴルフレンジ会員の皆様には、何かとご不便をおかけしますが、事情をお汲み取りのうえご理解いただきますよう宜しくお願い申し上げます。(略)


長年のご愛顧誠に有難うございました。

読み終えて呆然とする。「閉鎖?、諸事情?、え?、どういうこと?」

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残念ながら、僕の所属する琉球ゴルフクラブには付設のドライビングレンジがない。だからラウンドする朝、「ちょっと調子悪いな」と思う時はいつもこのカヌチャレンジに立ち寄る。

早朝は警備員さんだけ。ボールは自動販売機で買う。100円で25球。コインを2枚、50球をかごに入れ、身体を慣らしながらゆっくりと打つ。時間にして40分ほど。

「よし、何とかなりそうだ。」そう自分を納得させてクラブに向かう。かれこれ3年ほど、それが僕の習慣だった。これがルーティンだった。

週末の朝5時というのに、レンジの打席はぎっしり埋まっている。ビシッとゴルフウェアに身を固め、少し緊張した表情でまだ暗い230ヤード表示に向かって黙々と打ち込んでいる。彼らの多くは、今日これからラウンドするゴルファーだ。

壁にかかった時計をチラリと確認する。かごの中の最後の1球、思いをこめて打ち込む。ボールは思った通りの軌道は描いてくれなかった。しかしもう出発のタイムリミットだ。クルマにバッグを再度詰め込む。そして隣接する沖縄道・那覇インターチェンジから今日の戦場へと赴く。

これからどうすればいいのだろう。そう思っているゴルファーは多いはずだ。

実際のところ、僕はとても困っている。