首里に住まう男

沖縄の古都、首里に移り住んだ関西人の表の顔

沖縄食材を送る

今日はクリスマスイブ。実家の両親にお歳暮的なものを送ることにした。今年は心配もかけたし、これからもかけるだろうし。

母は沖縄の食べ物が好きだ。歳暮コーナーに置かれている「贈答用セット」という手もあるのだが、今回は時間もあるし、「いかにも地元」というものを厳選して詰め合わせてみる。

野菜や魚など生鮮食品は今回はパス。クール宅急便は容器の手当てなどハードルが高そうだ。本当は比較的気温が低い今ならば、いろんなチャレンジができるのだろうけど。ちなみに、お芋や一部の葉野菜、果物は県外への出荷が禁止されている。無難に乾物ばかりをチョイス。

ワインの箱がしっかりしていて、サイズ的にもちょうど良かった。詰めた食材を解説した手紙を添えて、馴染みの宅急便のお兄さんに集荷をお願いした。明後日26日の午前中に届くのだとか。素晴らしいね、ヤマト運輸さん。

お父さんお母さん、今年も有難うございました。お元気でよいお年を。

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  • くるま麩
    • 沖縄で、お麩と言えば、この大きな「車麩」が定番。巨大な竹輪のような形のお麩です。本土で見かけることは珍しいですが、沖縄では、車麩が一般的で、その料理法も多いです。
    • 車麩を使った料理で最もポピュラーなのが、「フーチャンプルー」。「フーイリチー」と呼ばれることもあります。ひと口大にちぎってから、一度水で戻した車麩を、卵液に浸してから焼き、他の材料と炒めます。モチモチした食感が、なんとも美味。
  • じゅーしーの素
    • 炊き込みご飯の素です。まるみやの釜めしの素と作り方は同じです。「じゅーしー」とは雑炊(ぞうすい)の転訛とされています。
    • 本土で一般的な柔らかい雑炊「おじや」は、当地では「ボロボロジューシー」あるいは「ヤファラージューシー(柔らかいジューシー)」と呼ばれます。今回送ったような炊き込みご飯は「クファジューシー(固いジューシー)」というのだそうですが、僕は普段の生活では聞いたことがありません。
    • 本土の炊き込みご飯との大きな違いは炊き上がりにラードを大量に加えることです。具材は三枚肉、ヒジキ、ニンジン、シイタケ、こんにゃくなどが定番です。
  • フーチバーじゅーしーの素
    • フーチバーとは「ヨモギ」のこと。
    • 本州では、ヨモギは、ヨモギ餅や草団子の材料として使われますが、沖縄では、ヨモギは「仙人草」また「万病の薬」といわれ、沖縄そば、雑炊、山羊料理にと多くの料理に欠かせない野菜なのです。
  • インスタントの沖縄そば
    • 四角く固めたラーメン風のインスタント麺。明星とマルちゃんの2種類。沖縄のスーパーにはだいたいこの2種類が並んでいます。本土のメーカーだけというのは不思議ですね。お父さんはきっと気に入るでしょう。
  • 沖縄そば
    • マルタケ製のストレート乾麺。沖縄のメーカーが作ったインスタントそばはストレート麺のようです。他にもいろいろメーカーはありますが、今回はマルタケというところを送ります。僕は普段はあまり食べません。
  • 支那そば
    • 最近はまっているのがこれ。マルタケ製の「支那そば」です。居酒屋さんでソーメンチャンプルーの派生商品として置かれていたメニューで知りました。炒めやすいです。固めにゆでると、イタリアのパスタ「リングイネ」のような食感でおいしいです。
    • ストレート乾麺の「沖縄そば」との違いは粉末だしがついているかどうか。麺自体は何が違うかよくわかりません。
  • 沖縄そばだし
    • スーパーにはいろんなそば用だしが売られています。濃縮タイプもストレートタイプもあります。僕自身は普段あまり買いませんが、無難なものを選んで入れておきました。
  • いなむどぅち
    • 沖縄ハムの「常温保存・琉球料理シリーズ」レトルトパック。今回送る3つ以外にも何種類か出ています。
    • 沖縄のお祝い料理のひとつです。盆や正月に家庭で作られるほか、大衆食堂のメニューに並ぶことも多いです。
    • 語源は「いの(猪)もどき」で、イナムルチと表記されることもあります。
    • その名の示すように豚肉を使用した汁物で、細い短冊切りにした豚の三枚肉、こんにゃく、かまぼこ、しいたけ、油揚げなどを、甘い白味噌仕立てにしたものです。このみそも「いなむどぅち」用として売られています。
    • 「いなむどぅち」は僕が最も気に入っている汁物です。銀行の食堂でこれが出されると、「おばちゃん、多めに入れて」とお願いしてました。
  • ソーキ汁
    • これもお祝い用でしょうか。ソーキ(豚のスペアリブ)を煮込んだ濃厚な汁物です。無難で、普通に美味しく食べれると思います。
  • 中身汁
    • これは確実にお祝い用です。味付けはみそではなく、塩。透明でお吸い物に近いです。
    • 中身とは豚の内臓(モツ)で、具体的には腸や胃が具として入ります。モツ料理というとワイルドな感じがしますが、中身汁はむしろその対極。とても上品です。下ごしらえがとにかく大変だと聞きます。洗って洗って、下ゆでをしっかりして、脂分や臭みはほとんどありません。
    • 見た目さえ気にしなければ、美味しく食べれると思います。食堂でも人気メニューです。店によって美味しさにばらつきがあります。
  • コンビーフハッシュ
    • コンビーフにジャガイモを加えたもの。沖縄のコテコテ食文化の代表選手です。これを使えば、チャンプルーはすぐに完成です。僕は普段はほとんど食べません。いかにもカロリー過多そうですから。
  • ちゃんぷるーハッシュ
    • コンビーフハッシュのバリエーションです。ゴーヤーが入っているようですね。炒めものに入れてください。
  • じーまーみ黒糖
    • ここからは郷土菓子シリーズです。「じーまーみ」とはピーナツのこと。“地豆”の転訛らしいです。これを黒砂糖(くろざーたー)と絡めたお菓子。僕は好きですね。
    • 銀行のおつまみコーナーには常備されています。お茶請けとして客に出されることも多いようです。
  • 塩せんべい
    • 地元の人に最もなじみ深いお菓子といえば、これ。塩せんべいです。紅芋タルトはもちろん、ちんすこうも食べません。なんといっても塩せんべいです。
    • いろんなメーカーがあるようですが、僕はこのパンダ印「まるしん」が気に入ってます。味の違いは全くわからないです(笑)。地元のローカルな売店(共同売店)では、形のくずれたせんべいを安くで分けていることもあります。
  • 梅小亀
    • 僕のお気に入りです。食べだすと止まらないので危険な食べ物です。
    • 「亀の甲せんべい」というシンプルな塩味の揚げ菓子に、甘酸っぱい梅パウダーをかけたものです。琉球ゴルフクラブからの帰り道に工場があり、地元感がとても強いです。
  • さーたーあんだぎー
    • 観光客にも比較的メジャーなお菓子かもしれません。「さーたー」は砂糖、「あんだー」は油。砂糖天婦羅、まあドーナツです。卵も砂糖も油も大量に使います。
    • 店によって味が大きく違います。美味しい店の作りたては美味いです。今回送ったのは、首里にある老舗「安室のさーたーあんだぎー」です。ここは本業は鶏卵やさん、シンプルなお菓子だけに素材がものをいうのかもしれません。
  • 沖縄北谷の塩
    • お塩もひとつ入れておきました。いろいろ種類があってよく分かりませんでした(笑)